No.60 新春講演会/賀詞交歓会・第2回通常理事会開催
一般社団法人 国土政策研究会
事務局だより No.60
「新春講演会/賀詞交歓会・第2回通常理事会開催」
明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願い申し上げます。
早速ですが、1月16日に開催された理事会、講演会、賀詞交歓会のご報告です。
【新春講演会/賀詞交歓会開催】
平成29年1月16日、東京紀尾井町の都市計画会館において恒例の新春講演会と賀詞交歓会を、
会員等67名の参加を得て開催いたしました。
新春講演会は、先ず関西支部長の霜上民生さんが
「関西圏における今後の展望~関西の更なる成長の起爆剤として~」と題して、
京阪神の高速道路網の現状と展望、中央リニアの経済効果、特にJR東海が
中央リニアに投資する資金の相当部分が関西圏の貢献のはずであること、
2025年には関西で2回目の万博開催とカジノを含む総合リゾート建設が望まれることなどを紹介し、
関東に何かあった場合に国を支えることができる関西となるためには、
今やらなければならないことが多々あるとした。
続いて国土交通省道路局道路事業調整官の沓掛敏夫さんから
「道路行政を取り巻く最近の情勢について」と題して、
スマートシテイへの取り組みが米国と欧州では異なり、
米国は立候補した1400都市の中からコロンバス市1都市だけを選んでそこに集中投資をし、
自動運転による自動車で誰もが自由に移動できるモデル的なまちを作ろうとしているのに対し、
欧州は制度作りから始めて、多数の都市がボトムアップ的に目標に向かって進もうとしている、とのこと。
また、我が国の高速道路は三分の一近くが暫定2車線であり、
イギリスのように三分の二近くが6車線以上というのと比べて、まだまだインフラ整備が必要であること。
ダブル連結トラックの導入や道の駅の更なる活用など生産性の向上、地域経済への貢献、安心・安全の向上など
やらなければならないことが山ほどあることが指摘された。
講演会に続いて賀詞交歓会が開催され、岩井國臣会長の開会と御礼の挨拶があり、
鈴木道雄前会長から、昨年のイギリス、米国、韓国での出来事に続き、
今年、丁酉の年、は想定外のことがあるかもしれない。
世界がシンギュラーポイントになる可能性がある。インフラ整備については何故か進んでいない。
日本は貿易依存度が比較的低く、内需拡大が重要であって、
そのためのインフラ整備が進むことを願って止まないとのお話があった。
続いて石川雄一道路局長から、今後においては災害対策に加えて
インフラ整備のストック効果、例えば北海道の台風災害では「獣しか走っていない」と揶揄されていた道東高速道路が
不通となっている国道274号線に代わって日高と十勝を結んで地域を救ったこと、
1107箇所となった全国の道の駅では観光学部の学生のインターンシップ、地場産品の販売、情報の発信などで
地域に貢献し、特に870箇所が山間地域にあること。
その他、地方創生、物流における生産性向上などにも貢献していきたいとのお話があった。
懇親会では脇雅史前参議院議員による乾杯のご挨拶があり、
「乾杯要員としてお招きにあずかり、前職を懐かしく思い出している」との冗談から始まって、
世界が大きな変わり目に来ていて日本がその先頭を走り、少子・高齢化という絶滅危惧種になろうとしていること、
さまざまな価値観の中で安心して子供を育てられるような国にしなくてはいけないこと、
そのために国土政策研究会に対する期待が大きいこと、などのお話があった。
中締めは九州支部長の藤本顕憲理事による、昭和45年、当研究会発足時の様子の紹介などがあり、
九州独特の2・2・2・1という手拍子により会を締めくくった。
【平成28年度第2回通常理事会開催】
講演会に先立って第2回通常理事会が開催され、
28年度上期の事業報告、収支決算、下期の事業計画、収支見通しについて審議された。
事業報告ではトラック実運送研究部会、小水力発電等研究部会、水環境再生研究部会、地方創生研究部会、公共空間の質研究部会からの報告と
関西支部の活動報告がなされた。
特に関西支部はインフラメンテ国民会議の事務局としての活動、
吹田操車場跡地の活用問題、夢洲(ゆめしま)でのプロジェクト支援など多くの地域貢献が期待される。
自由討議では3年後の国政研50周年に合わせて何かイベントと記念出版をしたらどうかとの提案があり、
今後の検討課題となった。
また、地方公共団体の会員を増やすために、会長名で機関誌出稿自治体などに対し入会を案内することとした。
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