No.58 トラック実運送・建設業・地方創生研究部会開催
一般社団法人 国土政策研究会
事務局だより No.58
「トラック実運送・建設業・地方創生研究部会開催」
10月はバタバタして事務局便りを休んでしまいました。研究部会の報告です。
いずれも会員にオープンとしておりますので参加希望者は事務局までお問い合わせください。
【第50回トラック実運送研究部会開催】
10月18日、第50回トラック実運送研究部会(部会長:伊丹淳一理事)を品川の大日本プラスチックス会議室にて開催した。
既に5年目となり、今後の展望を中心に議論をした結果、
トラック運送料について適正な運賃を国で示してほしいという意見もあるが、
何が適正かということは困難であり、公正価格という観点からは可能かもしれない。
また、下請けの多層構造に直接メスを入れることは難しいが、
実運送事業者の原価意識をしっかりさせて、
運送、加工、保管、マージン等の個別積算による持ち上げ型の基礎的料金を業界の慣習として決められないか、
という意見が出された。
更に、自動車の断面交通量でみると、諸外国は貨物車の割合が20%前後であるが我が国では半分近くになっている。
貨物車の割合が多いのは倉庫渡しではなく、少量輸送が多いなどの問題があるのではないか、との意見があり、
今後は2回にわたって開催したシンポジウムの要約を作って各界の啓発をしようということになった。
次回は12月12日(月)午後2時、品川で開催の予定です。
【第2回建設業研究部会開催】
10月24日、第2回建設業研究部会(部会長:埜本信一)を国政研事務所において開催した。
今回は大林組の井口(いのくち)さんから米国における建設業のお話を伺った。
米国での建設事業は、公共部門は30兆円くらいで横ばいであるが民間部門が伸びており、合計で100兆円くらいになっている。
契約については施工業者が設計にも関与するCMGC方式、中小企業対策としてのいわゆるMBE/WBE制度、
元請に対する一定工事量のSelf-Performance(直接施工)義務、
職種別の最低賃金を定めるデービスベーコン法、
国内産業を守るバイアメリカン法、ユニオン制度による勤労者保護制度などの紹介があった。
今後は更に専門的な講師を探して、次回を1月24日、国政研事務所にて開催することとした。
【第10回地方創生研究部会開催】
11月7日、国政研事務所において第10回地方創生研究部会(部会長:司波寛理事)を開催した。
研究部会も10回を数えたので、まとめの方向を議論することとして、上田、小浪、司波からそれぞれ意見を出し、
それらについてみんなで議論したが、焦点は農業問題であった。
世界人口の増加、開発途上国の経済成長などにより必ずや世界的食糧危機が来るが、
日本が今のように大半の食糧を海外に依存していても良いのか。
もっと農業を活性化させるために農地問題、農協問題、働き手問題などを真剣に考えないといけないのではないか、
とのことであった。
また、地方公共団体での人員不足を解消するため、何らかの応援部隊を大規模に送り込むこと、
農林業において民間が活躍できるような制度を作ること、
元気な高齢者をもっと活用すること、などの意見が出された。
次回の日取りは決めないで、
以上の考え方について今まで国土と政策に寄稿していただいた地方自治体の皆様のご意見を聞いてみようということになった。
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