No.94 創立50周年記念講演会・建設業研究部会報告
事務局便りNo.94
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一般社団法人 国土政策研究会
事務局だより No.94
《創立50周年記念講演会・建設業研究部会報告》
2019.12.11
早いものでもう12月中旬です。今年もあと2週間余り。年の瀬に向けての各位のご健勝、ご健康を祈念いたします。
【建設産業研究部会報告】
令和元年12月10日、国政研事務所において研究部会(部会長:埜本信一)の名称を「建設業」から「建設産業」に変更して3回目の部会を開催しました。当初は大石久和氏のお話を伺った後、梶太郎委員が作ってくださった「設計労務単価と技能労働者の賃金及び積算に係るいくつかの課題」と久武経夫・橋本正法・小浪博英で作成した提案書「公共工事性能発注研究会の設置について」の議論をする予定でしたが、大石さんのお話がとても面白くかつ重要で時間一杯を使ってしまったため、これらの二つの課題は次回、1月27日午後3時から議論することとなりました。
お話の内容は主として日本の真の姿を経済的、国際統計的にとらえたもので、なぜデフレから脱却できないか、インフラ整備が先進国と比べてこんなに遅れていて良いのか、就業者の約40%もが非正規雇用で低賃金に喘いでいる現状を政府は分かっているのか、日本の国際競争力が20世紀末には世界のトップクラスだったのが現在では30位まで落ち込んでしまって韓国にさえ後塵を拝している現状を許してよいのか、ここ22年間のGDP成長率を国際的に比べてみると中国は1500-1600%、世界平均で158%なのに対して、内戦のあったリビアと日本だけがマイナス成長なのを国民は知っているのだろうか、などなど、政治家、マスコミ、政府に対する苦言が多くありました。特に印象的だったのは「国債とは銀行からの借金ではなく、国民が保有する債権であり、財政の赤字は民間の黒字になる。このことを理解している人が経済学者も含めて少なすぎる。国家財政は家計とは全く違う。」というくだりでした。国政研に直接関係するのはインフラ整備の促進、建設技術力の向上、建設業就業者の就業環境の改善などですが、このような広い視野をもって、建設国債でインフラ整備をすることが決して国民の借金を増やすということではなく、現代から後世への贈り物を作っているということを広くPRしていくことの必要性を認識する場となりました。
【創立50周年記念講演会】
先号でもお知らせしましたが、令和2年1月17日、金曜日、東京・明治記念館において午後1時から3時まで「創立50周年記念講演会」を開催致します。講演は山田邦博国土交通省技監による「令和時代の国土交通行政について」と、経済評論家・元京都大学大学院准教授、中野剛志先生による「世界で起きている変化・日本が取るべき戦略」を予定しております。中野先生は「奇跡の経済教室(戦略編)」という書物で詳細に論じておりますので、お時間のある方は事前にお読みいただくことをお勧めいたします。参加希望者は事務局までお問い合わせください。
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