お知らせ

No.131 土木学会Big Picture提言概要

<事務局便りNo.131>
上記リンクより、PDFファイルがダウンロードできます。


一般社団法人 国土政策研究会
事務局だより No.131
《土木学会Big Picture提言概要》

コロナ下で集会を持てないため、これといったご報告も無いのですが、去る6月6日、国政研
理事の谷口博昭土木学会長が斉藤鉄夫国土交通大臣に、将来の国土を語るBig Pictureを手交し
ましたので、その概要を御報告いたします。ただし、要旨の作成にあたり事項別の選択、あるい
は若干の書き換えは全くの独断偏見ですので、よろしくご理解のほどお願いいたします。
なお、報告の全文は次のWebアドレスでご覧になれます。
<https://committees.jsce.or.jp/chair/system/files/2021JSCE_BigPicture.pdf>


【土木学会Big Picture 提言概要】

基本的事項
1 インフラ整備に概成はない。将来世代ための礎を築くことにゴールはなく、常に道半ば。
2 社会資本整備投資では「防災・減災、国土強靭化」と「維持管理・更新」にそれぞれ約3割、
「成長基盤整備」には約4割となっているが、成長基盤への投資を確保することが求められ
ている。
3 成長の果実をしっかり分配すること。(新しい資本主義)
4 地方と都市との差を縮めるため地方からデジタルの実装を進める。(田園都市国家構想)
5 財政単年度主義の弊害を是正する。
6 人口の地方分散を進めて人口減少を緩和し、縮小を前提とした固定観念をリセットする。
7 過度な効率性重視から共生を重視した価値観へ。(費用対効果だけでは測れないものがある)
8 土木による各種施設的サービスが「あたりまえ」として受け止められているが、土木技術者
はその「あたりまえ」の変化を先取りして社会に貢献する責務を負う。
9 観光振興においては来訪者を増やすことだけでなく、国内外を問わず、交流を通した相互理解の促進を図るべき。
10 資源・エネルギー・食料の自給率の向上が必要。

 

具体的提言
1 インフラ長期計画の法制度化
2 分野横断的な地域の長期計画の法制度化
3 巨大災害に備えて、復旧・復興時に必要となる重要インフラの先行的、重点的整備
4 地域公共交通サービスのための公的負担制度の整備
5 インフラ空間の多様な活用とそれを促進するための公的負担制度
6 インフラに広くかかわる国民参加制度 (情報公開、意見募集、対話集会、共同体活動など)
7 初中等教育への土木としての積極的関与(土木はハードだけではない)
8 オンライン等を活用した土木技術者だけに限定しないリカレント教育

 

地域別提言

【北海道支部】
1 道内二環状(札幌―小樽―室蘭―苫小牧―札幌、札幌―旭川―網走―帯広―札幌方面か?)八放射(詳細不明)の高速道路網の整備
2 高速道路の最高速度の引き上げ
3 貨物新幹線(特に青函トンネル)整備
4 北極海航路のための拠点港湾の整備
5 大樹町を中心とした宇宙開発拠点整備
6 噴火湾アクアラインの建設

【東北支部】
1 仙台を経由しないでも行ける交通手段整備と移動速度の向上
2 東北地方の自然環境、雪、温泉、お祭り、歴史、文化を活かせるインフラ整備

【関東支部】
1 防災・減災対策と交通インフラの整備
2 エネルギーの地産地消を目指すインフラ整備
3 首都高更新、羽田空港拡張等
4 ユニバーサルデザイン、シェアリングエコノミーなまちづくりと観光インフラの整備

【中部支部】
1 中部全体の人口や機会構造の転換(拠点間交通網整備による地域連携か?)
2 名古屋港の国際ハブ化
3 自動運転とコンテナを組み合わせたシームレスな移動手段整備
4 UAV、VTOL等による新たな地域間の結節

【関西支部】
1 持続可能な社会基盤の実現(新技術の活用)
2 多様性のある社会の実現(まちの進化と暮らしの深化)

【中国支部】
1 高速道路のミッシングリンク解消
2 高度な通信技術、自動運転技術、MaaSなど、他地域に先行した導入。
3 海上交通網の充実

【四国支部】
1 四国新幹線と八の字高速道路網の整備、及び九州・中国への新たな結節
2 海上交通ネットワークの改善
3 フィーダー交通手段の整備
4 四国中央国際空港の整備
5 商業的な宇宙事業のための基地整備

【西部支部】
1 アジアゲートウェイとしての機能強化
2 他圏域との連携強化(第二国土軸など)
3 多様な交通手段の導入
4 離島を含む主要都市間の連携
5 カーボンニュートラルの実現

 

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